ナゴヤをつなげる30人オープンセッション#02 教育
Mission
大規模災害などを契機として、地域の助け合い・支え合いといった関係の重要性が再認識 され、日頃からの住民同士の関係づくり、また、そのきっかけとなる地域活動に注目が集まっています。
より住みやすく愛着の持てる地域、魅力ある地域をつくるためには、住民や様々な地域団体の方々などが、地域に関心を持ち、協力し合いながら身近な課題に取り組んでいく地域の力が非常に大切です。
その一方で少子高齢化の進行や単身世帯の増加、住民同士のつながりが希薄化し、これま で行ってきた活動の継続が困難になるなどの課題も指摘されています。
「ナゴヤをつなげる30人」では、地域活動の将来の地域の担い手となる20代、30代の若者を中心に、フュ ーチャーセッションの手法等を用い、企業・NPO・行政など背景の異なる多様な 人々が半年間のワークショップを通じて、ナゴヤの地域課題の解決策を始めとし たアイデアを創出していきます。
本セッションは、「ナゴヤをつなげる30人」の中から生まれた「教育」チームが関係するステークホルダーを招き実施するオープンセッションです。
インフォメーション
- 開催日時
-
2019-12-11 (Wed)
10:00 ~ 12:00 - 応募締切日時
- 2019-12-11 (Wed) 12:00
- 会場名
- Open Innovation Biotope “Cue”
- 住所
- 愛知県名古屋市中村区名駅3-28-12 大名古屋ビルヂング14F (株式会社オカムラ 中部支社内)
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- 定員
- 30 人
- 参加費
- 無料
「つなげる30人」の一番の肝とも言えるのが、オープンセッション。
オープンセッションとは、それぞれのプロジェクトが巻き込んでいくステークホルダーに対して、ファシリテーションスキルを発揮し、対話する場をつくるというもの。
「ナゴヤをつなげる30人」から生まれた全4チームそれぞれが、自分たちの力でオープンセッションを開催しました。
二番目は「教育チーム」。名古屋市の前教育長を招いてのセッションでした。
セッションの様子と内容を見ていきましょう。
プロジェクト紹介(抜粋)
現代的な状況として、世の中の変化やニーズに対して、企業も求められている人材の把握が追いついていません。教育分野でも似た状況があるのではないか? という仮説を持ったのが、この教育チームの始まりでした。
・学校教育の場でも、どういう人材を育てれば良いか、悩んでいるのではないか?
・小学校のように先生1人が児童に対して教えていくスタイルには限界があるのでは?
・地域全員で先生をサポート出来るような仕組み作りができないか?
そんな仮説と想いを私たちは持ちました。
そこで、例えば、企業・親・地域が持っている知見を活かして小学校(含むトワイライト)で体験型授業を開催したら、先生をサポートしながら大人も教育に関われるのではないか? というアイデアを図にしたのが、こちらです。みんなで先生を支えて子供を育てていける仕組みをつくっていけないだろうか?というのが、私たちのプロジェクトです。
前教育長との対話
プロジェクト紹介をした後、教育長に今の学校現場の現状や、教育チームに向けた示唆に富む話を聞きました。その一部が次の板書です。このあと、この対話で見つけたキーワード「小学校の部活に企業が関わる」が鍵になっていきます。
対話
小グループに分かれ、次の問いで対話しました。
設定した問いと、その問いに対するアウトプットの一部をご紹介します。
問い①
・子供にとっては、社会の最新の情報を知ることが出来る。教科書に乗る前の最新の情報を知ることが出来る。
・学校は閉鎖社会だから、学校に行くとクラスの友達と先生くらいしか段接することはないが、先生じゃないちょっと上のお兄さん・お姉さんが教えに来てくれることで、ちょっとした相談ができたり、ああいうお兄さんになりたいなとか、将来こういう人になるんだろうなって生き方モデルの多様化、色んなモデルを知ることが出来る。社会や企業に早い段階から触れることが出来る。
・先生や学校にとっては、先生が、先生の忙しさを軽減しながら、新しい部活の形を経験できる。
・部活の時間を先生が行うんじゃなくて、企業の人が行うことで先生には時間を有効活用してもらって、授業の幅を広げるとか、休んでもらえる時間にしてもらうことで、先生の負担を軽減していくような活かし方が出来るのではないか
・企業としては、企業として子供に対してPRできる。子供が何をしているのかを知れる機会になる。子供を起点に親世代を巻き込んでいくチャンスにもなる。(勉強系のビジネス等)
・人に伝える、教えるという体験を通して、自分の仕事を客観的に見ることが出来る。企業にとっては企業の人材育成にも繋がっていくんじゃないか。
・社外にマーケティング調査に出すと100万円ぐらいかかるコストが、自社の事業で行うことで、コストカットに繋がる。
・企業サイドから行くとコストをどうしていくかも大事。
・地域にとっては、子供と積極的に触れる機会が増える。防災にも役立つし、日常の挨拶も増える。
・地域へのイベントに企業が参加していくことは、企業目線でいくと地域でのブランディングになる。知ってもらうという活動になっていく。
その後は、ブレインストーミングでのアイデア出しの時間。
今日見えた可能性を拡げる、子供たちと一緒になってつくりたい名古屋の部活は?
という問いに対してのアイデアを、ワイワイ楽しく出しあいました。
その一部をご紹介。
・ユーチューバー部
・乗りもの部
・食べもの部
・ものづくり研究部/商品開発部
・もののふ部
・商店部
・起業部
・お金部
・投資部
・営業部
・ロボット部
・シンギュラリティー部
・宇宙部
・仮想通貨部
・学校改革部(選挙etc)
・環境部
・農業部
・名古屋の歴史部
・政治部
・編集部
・子供が演劇など披露してお金もらう
・空き教室の活用
・シーズン制
・企業登録制
・大学生顧問
・学童x部活xトワイライト
今後に向けて
現場ヒアリングの威力っていうのを改めて感じたというのと、誰に対してヒアリングしても今日のようになったかっていうと多分違って、教育長に来ていただけたからという、この人選の力を凄く感じました。そして今日は「部活」という言葉をいただいて、自分の中で変わったことがあって、どちらかというとレクチャーする授業するみたいに思っていたのが、子どもが主体で、子供達がやっていくものに対してデザインしていくことで、よりその子供達がイキイキ輝けるんじゃないかなっていう期待感も感じれて、今日はとても良かったです。ありがとうございました。(教育チーム)
学校って、昔、江戸幕府の頃に最先端だったのは長崎の出島で、日本はその頃、尊王攘夷か明治維新かで揺れていた訳ですが、この「部活」が学校の出島になったらいいな、そしたら今日は来た甲斐があったなと思います(笑) ありがとうございました。(教育長)