ナゴヤをつなげる30人オープンセッション#04 社内報x地域
Mission
大規模災害などを契機として、地域の助け合い・支え合いといった関係の重要性が再認識 され、日頃からの住民同士の関係づくり、また、そのきっかけとなる地域活動に注目が集まっています。
より住みやすく愛着の持てる地域、魅力ある地域をつくるためには、住民や様々な地域団体の方々などが、地域に関心を持ち、協力し合いながら身近な課題に取り組んでいく地域の力が非常に大切です。
その一方で少子高齢化の進行や単身世帯の増加、住民同士のつながりが希薄化し、これま で行ってきた活動の継続が困難になるなどの課題も指摘されています。
「ナゴヤをつなげる30人」では、地域活動の将来の地域の担い手となる20代、30代の若者を中心に、フュ ーチャーセッションの手法等を用い、企業・NPO・行政など背景の異なる多様な 人々が半年間のワークショップを通じて、ナゴヤの地域課題の解決策を始めとし たアイデアを創出していきます。
本セッションは、「ナゴヤをつなげる30人」の中から生まれた「社内報☓地域」チームが関係するステークホルダーを招き実施するオープンセッションです。
インフォメーション
- 開催日時
-
2019-12-11 (Wed)
16:00 ~ 18:00 - 応募締切日時
- 2019-12-11 (Wed) 18:00
- 会場名
- Open Innovation Biotope “Cue”
- 住所
- 愛知県名古屋市中村区名駅3-28-12 大名古屋ビルヂング14F (株式会社オカムラ 中部支社内)
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- 定員
- 30 人
- 参加費
- 無料
「つなげる30人」の一番の肝とも言えるのが、オープンセッション。
オープンセッションとは、それぞれのプロジェクトが新たに招き入れるステークホルダーに対して、ファシリテーションスキルを発揮し、対話する場をつくるというもの。
「ナゴヤをつなげる30人」から生まれた全4チームそれぞれが、自分たちの力でオープンセッションを開催しました。
四番目は「社内報x地域チーム」。合計20名ほどの方が参加くださいました。
セッションの様子と内容を見ていきましょう。
プロジェクト紹介(抜粋)
今の時代のまちづくりは「人と社会の関係性を再構築する」ことじゃないかって思っています。「無縁社会」って皆さん聞いたことありますか? 日本で自殺する人って3万人もいて、何でこんな先進国で進んでる社会で人がそんなたくさん死んでるんだ、もっと貧しい国とか発展してかなくちゃいけない国もあるんだけどすごくイキイキして頑張っている人達も国も世界中にはいっぱいいて、そこに行くと日本って胸が晴れないよねみたいなことを感じてて、例えば防災の問題とか3.11で大きな被災がありましたけど、露わになったのはやっぱり「人と人の繋がり」が切れちゃってることだった。同じ会社の中でも仕事場・現場が違うと知らないみたいなことが普通に起きている。会社とか社会とか問わず、人と人との関係、人とシステムや社会との関係みたいなのが、実は税金払って行政任せになってるんじゃないか?みたいなことも含めて、色々あるんじゃないかと。そういう中でそういう損なわれている関係性を復活してくってことが、広い意味でまちづくりにとって重要じゃないかって思うんだ、って話をメンバーにしたんですね。
それでじゃあ具体的に何するの?って時に、「地域の中の魅力的な人」をまちづくり分野では「地域資源」って呼んでるんですが、その「地域資源」を地域の中の人も知っていてアクセスしやすい状況が生まれると「人と人が自ずとつながって、色んな情報が知られることで、自然と解決していく課題が出てくるんじゃないか?」と考えていたときに、メンバーから「社内報」ってアイデアが出て、「企業として 社内報x地域 やれるかもしれない!!!」と言ってくれて、今日は3者3様なんですけど、各メンバーからそれぞれの社内報のことと、今考えてることをまずはシェアさせてもらえればと思っています。
私の会社では今現在社内報ってなくてこれから作るんですが、何で作りたいかというと、ノリです。考えてみたら、この図にあるように、めっちゃいいなと思ったんですね。私の会社の場合、海外からの技能実習生・高度エンジニアでベトナムの子が結構いるのですが、皆さんある日自分の住んでるマンションに突然ベトナム人が15人くらいいきなり引っ越して来たらどう思いますか? Welcomeな人もいると思うけど、やっぱり怖いですよね、なんで怖いかっていうと「知らない」。その人たちの文化も知らないし、これから自分たちの生活圏がどうなってしまうんだろう?って不安があるんですね。その中で目の当たりにしたのが、うちのエンジニアの子が、ベトナムで結婚をして、奥さんが来ると。だから今入居してる社員寮を出たいとなった時に、1人目、すんなり行きました。2人目、三軒断られたんですね。大家さんから「ここのマンションは外国人NG なんでごめんなさい」と断られたんですね。理由を聞いたら「日常会話が難しいから」ということで、それで、せめて受け入れてくれた人に迷惑がかからないように、マンションに住んだ両隣・上・下に、少なからず僕自身も名刺を持って挨拶しに行ったんですね。で、「外国人の人です」と説明するわけです。まず、不安になりますよね。で、名刺渡します。挨拶すると、相手からすると「誰?」「何の会社?」ってなるわけです。だから、受け入れる側からしたら二重のハードルがあったわけです。じゃ、名刺だけじゃなくて、会社がやってることをパンフレットにまとめて作ってみよう!と。その外国人の経歴もまとめて、会社がどんなことやってるかもまとめて、その外国人労働者と地域のつながりをもう少し繋げていったり、外国人の人にも日本の文化というものを知ってもらう。日本で生活するってどういうことなのかってことをもっと知ってもらう。ということで、会社PRのパンフレットをつくろう!と思って社内でチームを作った訳ですね。で、そしたら開口一番メンバーから「社長、うちの会社って何ができるんですか?」って言われたんですね(笑)。案外社員さんも、実はうちの会社が何が作れて何をやってるのかも知らなかったんですね。だから既存の社員さんに会社のことを知ってもらって、「この会社、いいね!」と思ってもらいたい。そのために、紙面に残していきたい。というのが、私のやりたい理由です。それで地域の人たちにとっても、結局中小企業の工場って何を作ってるのかって、やっぱり発信不足で、分からないわけですよ。しかも工場ってなると、建物の中で、音もバンバンするし、夜中でも蛍光灯ついてるし、人も出入りするし、何やってんの?遅くまで、てことで、やっぱり「知らない」っていうことの弊害をなくしていきたいなと。それが地域との繋がりをつくるっていうことにも繋がると思いますし、あと新入社員さんと既存社員さんがどういう切り口でお互いに声をかければいいのかの「きっかけ」にも繋がって会社の中での交流も生む社内誌ってのが作りたいと思った。けど、何を載せたら、人となりや会社のことが分かるのか?が分からなかったので、今日は皆さんにお聞きしたいと思って来ました(笑)
社内報はこの図の青い矢印なんですけども、会社が従業員に会社のニュースを伝えて、従業員は社内報を持ち帰って家族に説明する。で、家族はその社内報を見て「いい会社だな」と思ってもらって、働くことを従業員は応援してもらえるんですね。それで地域に対しては、会社は何をやってるか? でいくと、地域のお祭りに寄付金を出したり、地域の役員をしたり、地域のゴミ拾いをしています。で、それに対して、地域から何か返ってくるかというと、何も返ってきていない、もしくは分からない状況になっております。実際地域の人が、寄付金を出したり、ゴミ拾いをしたりしていることに対して、どう思っているのかが分からない。そこで今回は、社内報ってツールを使って、地域の方に目を向けてやってみようと思っています。
弊社としては、こういうことがやりたいっていうよりも、今回の地域 PR を通じて自社のツールで活用できそうなものをご紹介させていただきたいと思います。
1つ目に、今回スポットが当たっている社内誌です。これは社員とその家族のためのツールで、基本社内用に作っているので、外部の方に配るとか、社外用には作成していません。掲載の内容としては、会社や社員が関わるイベントなどを掲載しているので、今回もし弊社の社内誌を活用するとすれば、「ナゴヤをつなげる30人」を通じて名古屋トヨペットという会社が貢献・協賛している、もしくは名古屋トヨペットの社員が参加している、という内容であれば、出来ます。それとあとグループニュースというものがありまして、名古屋トヨペットはグループ会社を含めて15社ありまして、そのグループ全体の情報共有を目的に、グループの全社員に提供している媒体もありまして、グループニュースの方が社内誌よりも展開の範囲は拡がります。
2つ目に、CBCテレビの番組「まちイチ」があります。内容は、地域で頑張っている人々をサポートするってことで、地域のまちおこし・農業や食文化の紹介・部活動や伝統工芸の体験などを放送しています。こちらも地域密着って内容であれば、担当の部署に繋ぐことが出来ます。
3つ目が、まちイチフリーペーパーといって、地域密着の情報誌です。弊社のお客様のお店を無料で掲載しています。こちらも地域密着って内容であれば、掲載できます。そして一部企業から協賛金をいただいています。
なので今回は、名古屋トヨペットとしては、社内誌に加えて「まちイチ」の2つを盛り込めば、面白いものが作れるんじゃないかなと思っています。
対話
ワールドカフェ形式で、2つの問いについて対話しました。
設定した問いと、その問いに対するアウトプットの一部をご紹介。
問い①
これまでためになった地域情報/社内情報は?
・職場の近くで昼寝できる所
・結婚・出生情報
・緊急医療機関
・ゴミの曜日
・お得なランチ情報
・社員のつっこんだ話が盛り込まれた社内報
・自分が紙面を飾った情報誌(特にプロに撮ってもらう写真)
・地域のコアな情報・良さ
・地域の人がすべて作った地域誌
問い②
地域と企業をつなげる社内報コンテンツのアイデアは?
◉地域目線
・ゴミ拾いを地域と企業でやる
・外国人の受け入れ/地域によって集う国籍が異なる
・祭りのお手伝い人
・退職された方のセカンドキャリア
◉企業目線
・この会社こういうことやってるPR
・企業が他の人からどう思われているか?知れる
・「子供目線」は親に伝わる(子供に興味を持ってもらう)
・お客さん同士も繋がる
その後は、ブレインストーミングでのアイデア出しの時間。
地域と企業をつなげる社内報コンテンツのアイデアは?
という問いに対してのアイデアを、ワイワイ楽しく出しあいました。
その一部をご紹介。
・地域に住んでる従業員による、この街のオススメ
・食べログ(おすすめの美味しいもの)
・子供目線で地域紹介(子供記者)
・タレント・アイドルが地域紹介
・困りごと大喜利
・こんな物からこんな物作れるよ
・一日工場長
・全国支店リレー(企業と地域の関わり紹介)
・企業が地域の困りごと対応→1年間のアルバムづくり
・企業の社会貢献に地域の方も参加する
・もの知りおじいちゃん(生き字引)
・運動会で活躍するパパ
・ボランティア募集情報の掲載、地域に参加して!
・閉店しちゃうお店の「もうヤバい!」を紹介して、手とり足とり支える
・3ヶ国語対応
・語学ワンポイントアドバイス
・LINEで社内報
・ものの交換
・クーポン、地域のお金
・イベント紹介
・プレゼントコーナー
今後に向けて