ナゴヤをつなげる30人 Day.4 プランニングセッションレポート
セッションの目的
大規模災害などを契機として、地域の助け合い・支え合いといった関係の重要性が再認識 され、日頃からの住民同士の関係づくり、また、そのきっかけとなる地域活動に注目が集まっています。
より住みやすく愛着の持てる地域、魅力ある地域をつくるためには、住民や様々な地域団体の方々などが、地域に関心を持ち、協力し合いながら身近な課題に取り組んでいく地域の力が非常に大切です。
その一方で少子高齢化の進行や単身世帯の増加、住民同士のつながりが希薄化し、これま で行ってきた活動の継続が困難になるなどの課題も指摘されています。
「ナゴヤをつなげる30人」では、地域活動の将来の地域の担い手となる20代、30代の若者を中心に、フュ ーチャーセッションの手法等を用い、企業・NPO・行政など背景の異なる多様な 人々が半年間のワークショップを通じて、ナゴヤの地域課題の解決策を始めとし たアイデアを創出していきます。
インフォメーション
- 開催日時
-
2020/01/16 (木)
10:00 ~ 17:00 - 応募締切日時
- 2020/01/16 (木) 17:00
- 会場名
- Open Innovation Biotope “Cue”
- 住所
- 愛知県名古屋市中村区名駅3-28-12 大名古屋ビルヂング14F (株式会社オカムラ 中部支社内)
- > google mapで表示
- 定員
- 30 人
- 参加費
- 無料
2019年9月にスタートした「ナゴヤをつなげる30人」1期も、この日で4回目のセッションを迎えました。1期で集まるのも本日を入れて残り2回となります。
Day4では、12月に実施したオープンセッションのふりかえりと、プロジェクトを事業化していくために必要な、ビジョンの文言化、事業スキーム、事業フェーズの設計に取り組みました。
オープンセッションのふりかえり
12月に、つなげる30人の最も肝になるオープンセッションを乗り越えた各チーム。
Day4は、そのオープンセッションの共有からスタートしました。
参加者に投げかけた「問い」を起点に、どんな発見があったのか、全員に共有していきます。
◉大人の学び場チーム(2019年12月10日 @名城大学Shake)
問い:
①私の悩みや思いを共有できる場所、次へのアクションのヒントが拾える場所・コミュニティは?つながった経緯は?
②働く人がそのような場でつながることで拡がる可能性は?
③今、誰かと共有したい悩みや思い、学びのテーマは?
◉教育チーム(2019年12月11日 @Cue)
問い:
①企業が学校の部活を担う事で拡がる可能性は?
・地域目線 ・企業目線 ・学校目線(担任・生徒)
②今日見えた可能性を拡げる、子供たちと一緒になってつくりたい名古屋の部活は?
◉外堀防災キャンプチーム(2019年12月11日 @Cue)
問い:
①外堀x防災キャンプを実施することで拡がる可能性・期待したいことは?
・地域目線 ・企業目線 ・行政目線
②私(組織でも)の日々心がけている防災意識、実際にやってみた防災行動とは?
・個人目線 ・組織目線
③防災キャンプ以外の、外堀活用の可能性は?
◉社内報x地域チーム(2019年12月11日 @Cue)
問い:
①これまでためになった地域情報/社内情報は?
②社内報が地域とつながることで拡がる可能性は?
・地域目線 ・企業目線
③地域と企業をつなげる社内報コンテンツのアイデアは?
オープンセッションでの発見をシェアしあったら、チームでのふりかえりではなく、4チームがバランスよく混ざりあうグループをつくります。
自分の所属するチーム以外のふりかえりも一緒にしていくことで、違いを発見しあう新鮮さに触発され、視野の広がりを感じて、ナゴヤをつなげる30人全体の “今 ”を感じながら、自分のプロジェクトのふりかえりも一人一人が自分の言葉でしていきます。
ふりかえりの問い:
①オープンセッションを踏まえた、次の3つの視点での学びは?
・行政視点 ・企業視点 ・地域コミュニティ視点
②オープンセッションで見えてきた、プロジェクトの方向性・シェアできそうなリソースは?
(全体最適ではなく、個人や組織の意思を)
30人での全体感を感じながら発見・学びをシェアしあったら、これで準備は万端。
この日のメインプログラム、各プロジェクトの、①ビジョンの文言化、②事業スキーム、③事業フェーズ、この3つの設計へと入っていきます。
向き合う地域課題の設定と、ビジョンの文言化
プロジェクトチームに戻り、自分達のプロジェクトが取り組める地域課題の設定と、どんな言葉でビジョンを文言化するとシックリくるか、また人に伝わるかを対話して探っていきます。
◉大人の学び場チーム
ビジョン:自分を中心に起きている課題を、ゆるく分けあえる。課題を通じて仲間と集える。
地域課題:地域のひとりひとりが持つ課題が可視化・表面化されていない
◉教育チーム
ビジョン:こどものイキイキ・笑顔に、いろいろな大人が巻き込まれる地域をつくる
地域課題:①薄れている地域の繋がり ②先生の負担の増大(多様なニーズへの対応)
◉外堀防災キャンプチーム
ビジョン:名古屋市の都心部にある外堀を、防災イベントに活用したい
地域課題:①生活環境の改善 ②地域資源の活性化 ③防災意識の向上
◉社内報x地域チーム
ビジョン:社内報をキッカケに、地域の中に新たなメディアをつくろう
地域課題:企業と地域が繋がっていない
事業スキームづくり
取り組む地域課題・ビジョンの設定に取り組んだ次は、渋谷をつなげる30人から生まれた「落書き消しプロジェクト」の事業スキーム図を参考に、どうお互い(30人のリソース)を活かしていけば、事業を継続可能にしていけるか? その協働のカタチを対話しながら描いていきます。
自分の持っているリソースとは、意外と自分からはあまり見えていない、他者との対話の中で新たに発見することも多いもの。30人での4つのプロジェクトとして、プロジェクトメンバー以外の持つリソースにも目を向けあって、対話を重ねていきます。
とても内容の濃い全体シェアが行われました。
◉大人の学び場チーム
相変わらずモヤモヤしながら考えてるのですが、「どうやったら、いろんな人が出会える場所・仕組みをつくっていけるのか? 課題に出会うための場づくりってできるのか? そのスキームって具体的にどうやったらいいのか? やりたいことは見えて来たけどそれを実際のリアルなものに落とし込むにはどうやったらいいか?」のジャストアイデアがなかなか思い浮かばずにいました。
自分達のリソースとしては、大学がある。場を持ってるメンバーがいる。企業だったり、行政さんのネットワークだったり、場とネットワークはある。
僕自身は大ナゴヤ大学っていうコミュニティをつくっていて、大ナゴヤ大学の箱の中だったらできる。けど、それは大ナゴヤ大学の箱の中だけ。それをちょっと外へ出たときに、僕らとしては、いつもと違う環境と場所でやったときに大ナゴヤ大学のメソッドが通用するのか? ってところを上手く組み合わせていくためのアウトプットを考えることで、苦しんでるというか、混沌としているところです。
加生)ありがとうございます、混沌具合が伝わってきました。ちょっと僕のアイデアなので押しつけるわけじゃないんですが、「グリーンドリンクス名古屋」を復活させる、ってアイデア、実は良いんじゃないか?ってずっと思っていまして。よかったら「グリーンドリンクス」について、大野さん、皆にシェアして貰ってもいいですか?
東京にグリーンズさんっていうWebメディアをやってる会社さんがあって、僕らもちょっとだけやったことあるんですけど、100人会議とも近いと言えば近いです。結構定期的に開催していて、ゲストもソーシャルなことに興味を持ってやっている面白い人を招いて、ゲストがオープントークをして、場づくりも飲食店をなるべく使って、なるべく緩やかに人が繋がれるように最初から一杯というか、お酒も入れながら、前半はトークイベントっぽく、後半は結構自由に、皆さん話し合える場になっていて、あとオープンマイクで参加者の方からも「僕こんなことやってます」って話す場があったりとか、興味関心がある人が来ながら、その中でまた違う人と繋がっていくような場づくりを無理なく20~30人規模で定期的にやっている仕掛けです。
加生)そうですよね。で、以前、グリーンドリンクス名古屋って、やってはいたんだけどちょっと今は休眠状態なんですよね?
大ナゴヤ大学ができたので、そっち(グリーンドリンクス)に重きを置けなかったって感じですね。
加生)そうですよね。ちょっとご紹介したいなって思ったのが、渋谷の、グリーンドリンクス渋谷が生まれたのが、ちょうど渋谷をつなげる30人の1期生のアイデアから生まれたんです。で、当時は、地域コミュニティと全く接点のない会議室でやろうってアイデアもあったんですけど、回り回って、とある参加企業が一階に併設しているカフェでやってみようとなって、3年前に始まって、無理なく今でも続いてるんですね。
例えばそういう風に休眠しちゃってるものをもう一回掘り起こして、いろんな場所を掛け持ちにして、テーマでいろんな人がやってるってのも、一つのあり方かもしれません。
あと「100人会議」も同じようなスキームで、簡単に言うと、毎回5人のゲストを招いて、20回イベントやりますと。で、100人ゲストが溜まったら終わり。というスキームで、渋谷でも違うチームがやっていて、結構今、全国展開してるんですよね。
100人会議は「人」にフォーカスが当たっている。って意味でいくと、グリーンドリンクス名古屋は「テーマ」とか「コミュニティ」にフォーカスが当たっている。聞いてみたいのが、自分たちのプロジェクトに似たようで非なるもの、という比較対象としてこの2つを見ると、どんな発見がありますか?
そう…ですね。「想い入れ」を持てたら、既存のものでもメンバーも僕もいいかなと思います、そこが一番のハードルというか。
加生)そうですよね。で、中身って多分ソフトウェアの話だと思うんですけど、例えば、同じチームメンバーの竹橋さんをゲストに初回は迎えて「働き盛り世代と親の認知症を考える」をテーマに1回目をやってみたり、2回目はランチ休憩のときに話題になっていた「糖質制限と飴の誘惑について考える」とか(笑) これ、アルアルじゃないですか(笑) 糖質制限コミュニティをつくってみんなで頑張ろう!みたいに、実験していくといいんじゃないかな?と思ったんですけど、いかがですか?
そうですね、まずは実験して、方向性を探っていきたいですね。
加生)そうですよね、ありがとうございます。このチームは、いい意味でテーマが一杯あるってことだと思うんです。だから混沌としているように見えていると思うんですけど、ひとつ視点のレイヤーを上げて、「我々はプラットフォームなんだ」と位置付けてみると、自分達の特徴は「テーマが多いこと」だし、様々なテーマで色んなコミュニティをつくれる。それが僕はこのチームの強みだと感じたので、あまり混沌とせず、混沌を強みに変えるのが、鍵なんじゃないかなって思います。
◉教育チーム
「学び」って最初書いてたんですけど、このチームは「育む」「育み」とキーワードが変わってきています。「教える」「先生」が中心ではない「学び手」中心の学び場をつくりたい。そうして「答えのない時代の中で生きて行く力を身につけて貰いたい」という骨子が見えてきたな、というところです。
最初は皆の持っているリソースで「何を教えられるっけ?」と、できるリソースを出したんですけど、その多くは既に世の中にあったりするので、「アクティブラーニング」「ラーナーセンター」「探求型」を追求するコンテンツとそのパッケージを我々でつくって、そこに色んな人に入ってきて貰える形を作れたら、と話していました。
加生)ありがとうございます。多分皆さん、オープンセッションの時の雰囲気を思い出しながら議論が深まっていったのかな、という印象を受けました。これも渋谷のケースになるんですけど、面白いなって最近思った取組が2つあって、1つが、ハロウィン。皆さん、行かれたことあります? 渋谷、地獄絵図みたいになるんですよ(笑) 本当にヒドいんですよ(笑) で、そのハロウィンに対して警備などの為に行政としてお金を付けたのが問題になったりもしていて、でもそれに対して地元の小学生がチームを組んで、区長に対して「ハロウィンこんな風に楽しめたらいいんじゃないか」ってプレゼンをした、というニュースがあったんですね。なんかそういう風に、大人でも「これどうしたらいいんだ?」となることを、子供目線で捉えてみる。例えばそういうことですよね?
そうです!
加生)2つ目が、落書き消しプロジェクトが次のステップとして、今度は逆に「子供と一緒に落書きをつくる」と。取り壊し直前のビルに対して、子供と一緒に「落書きイベント」をやって、「落書きを描く人」の気持ちになってみよう。とか、「世の中に役立つ落書きって何だろう?」を考えたりしてるんですね。
このチームの良さは、「答えがないことを、子供と一緒に考えて、子供と一緒に大人も楽しむ」ということだと思うので、例えば「名古屋の、解けない問題」を子供と一緒に考えてみる。そうすると、名古屋らしさの宿った地域コミュニティとして育つかもしれないですね。
あるいは例えば、関係者がいるかわからないですけど「トリエンナーレ問題」みたいな、「あれどうしたらいいんだ?」ってことを子供目線で言ってみるとか、例えばですよ!触っちゃいけないのかもしれないですけど(笑)
でも逆にね、そういうタブーみたいなものに対して子供と一緒に考えていくのも、すごく意義があるんじゃないかなと思って聞いてました。いかがですか?
今の話を聞いて、「企業の目線で行くとどういう良さがあるのかな?」ってところを紹介したいと思いました。例えば、子供達に出す「問い」をもう少し企業に寄った「問い」にしてもいいと思っていて、例えば、「教室で、皆が仲良くなれるような机ってどんなんでしょう?」とか、「おばぁちゃんと、もっとこれからもずっと一緒に遊んでもらえるために、食べて貰いたいものは何でしょう?」とか、子供達が出すアイデアってもしかしたら凄い良いのが出てくるかもしれない。それは、企業だったらお金を出してでも買いたいものかもしれないし、それに価値を付けることでマネタイズしていく。という展望も見えてきた感じがしています。
加生)ありがとうございます。さっきFacebookに流れていたニュースでジャストなものがあって、渋谷で「東急不動産のキャッチコピーを皆で考えよう」というイベントを東急不動産が主催して、子供が30人参加するらしいんですね。子供からすると社会科見学だし、大人からすると「子供にも分かりやすく伝わるキャッチコピーって何だろう?」ってことになるし、お互いにとって良い場にしている。という意味でいくと、今の発想と近いのかな、って思いました。子供をマーケットや消費者って思うんじゃなくて「未来からの留学生」みたいな位置付けで考えてみると面白いかもしれませんね。
◉外堀防災キャンプチーム
私たち「お堀de防災」グループは、もともとのテーマに「防災キャンプ」が最終的にはありますので、その前段階を整理しました。ステップ1が「清掃」。ステップ2が「ピクニック」。ステップ3が「キャンプ」。それぞれのステップに合わせてチーム作りをして、最終的にこのステップが1・2・3と繋がっていく。取り組む地域課題である「生活環境の改善」「環境資源のブラッシュアップ」「防災意識の向上」それぞれにチーム内連携を考えました。
まず「清掃」は、一番最初のステップとして、宣伝に力を入れないと人も集まらないだろうということで、中日新聞さん・NHKさん・丸紅さんなどの大企業さんの力を借りつつ、かといって単純に清掃するだけで人が集まるのか?ということもありますので、市役所さんの繋がりで「名古屋おもてなし武将隊」を呼んでいただいたり、消防団さんの繋がりでグランパスの関係者を呼んでいただいたりとか、ソフトの部分で人が集まって清掃が出来る取り組みを考えてます。
次の「ピクニック」は、関わる人数・ジャンルの方々が増えてきますので、丸紅さん・名城大学さんなどの異文化・外国語に関するノウハウをお持ちの方にもご協力いただいて、ステップ1より強固な土壌をつくっていきたいです。あと「ピクニック」段階に来ると、もうちょっとエンターテイメント性も必要だと思いますので、敷島製パンさんとのコラボレーションや、お堀の歴史を知るって意味で市役所さんの繋がりで案内人さんを招けたらと考えてます。
最後の「キャンプ」は、実際にやるとなると資金調達も必要になってくると思いますので、この辺りで三菱UFJ銀行さんのブロックチェーンの仕組みを導入していけたらと思っています。
加生)ありがとうございます。先程の「ビジョンステートメント」を考える時間で見えてきた「自分達は3つの分科会の集合体なんだ」という視点をステップに置き換えて考えるという、すごく整理されてきた印象を受けています。
僕もキャッチアップできてないんですけど、現実的に、「お堀を掃除する」をステップ1に置いてますが、これって、制約ってあるんでしょうか? 全然OKですよなのか、こういうこと気をつけて貰えたらOKですよなのか、実は難しいのか。
先日、お堀を維持・管理されてる土木事務所さんに行って来まして、基本は「何も知らない人が入るのは難しい」ということなんですが、お堀に生息してる「ヒメボタル」を守り受け継ぐ会の人達が、お堀の維持・管理の一部を担う形で、定期的に清掃活動をされてるんです。その方々とコラボレーションする形で一緒になって清掃活動するって形であれば、ハードルは低いかもしれないということでした。なので、ヒメボタルさんが今までやって来たことに加わって「応援する」という始め方ですね。それにイベント色をつけて、若者が集まれるように、グランパスの関係者を招いたり、武将隊を招いたりして、そういった形で清掃活動して、それを広報活動して、人を集めて、皆で清掃するとお堀は綺麗になる、というのを、まずは考えてます。
加生)なるほど。参考までに、ヒメボタル清掃は、どのぐらい定期的にやられてるんですか? あと、次回はいつかわかりますか?
年に数回ですね。時期で決められてるみたいです。次回は5月くらいと聞きました。
加生)なるほど。例えばなんですけど、2/7のプレゼンテーションの段階で、その5月のX-Dayに、「これ、やりたいと考えてます」と言うのって、すごくインパクトがあると思いますし、こういうプロジェクトって「こういうのやれたらいいよね~」って段階から、次へグッと切り替わるのは、X-Dayを決めた瞬間だと思うので、その日付ってすごく大事な気がしてます。
そうですね。ヒメボタルの方々には、次回までに出来ればお会いして、もし可能なら最終報告会にも来ていただけたらと思っています。
加生)いいですね。フェーズ1の仕込みとして最終報告会をぜひ活かしてみてください。
◉社内報x地域チーム
スキーム図に落とそうということで、まず最初に話し合ったのが、古橋さんの「地域と社会を再構築、人と社会を再構築していこう」を、どうやっていくんだ?ってことで、地域をどうやってPRしていこうかって話でした。
真ん中に地域があって、それをPRするために、まずは小さな実験をしようということで、メイドーさん・NTPさん・創円さんの三社で、社内報に地域PRを載せて、PRした結果どうなるんだろう? という話でいくと、創円さんは今までなかった社内報をこれからつくる。メイドーさんは社内から社外へ視点を広げていこうって動きを今している。NTPさんはもう既に外に発信を結構している。ということで、チームの中で既に実はフェーズ1・フェーズ2・フェーズ3があるという状況です。
そして事業継続をしていくためには、どういう風にするといいか? という視点でいくと、社内から社外への発信が鍵かもしれない。例えばどういった発信の仕方があるか? でいくと、たとえば僕の、みずほ銀行の、お客様のコンテンツを使って、地域PRをどんどん発信していったり、ナゴヤ30の皆さんのリソースを使って外に発信していくことで、繋がりの円をどんどん大きくしていく。この大きくしていくことで事業継続は出来ていくんじゃないかと考えています。
加生)ありがとうございます。すごくその、プレイヤーも揃っていて現実味があるなと感じました。その中で大事なのは、「名古屋から、社内報のイノベーションを起こして、名古屋モデルとして全国に拡げるんだ」と。なんかそのくらい掲げてもいいんじゃないかなって思います。本当、社内報にイノベーション起こせる人って、僕、見たことも聞いたこともないんで、なんかそれだけで古橋さんの新しいビジネスになるんじゃないかな?
古橋:なるかなぁ(笑)
加生)なんか怪しい地域のブローカーみたいな感じで(笑)、いいオジサン知ってますよみたいな、やっぱ古橋さんみたいな人がいないと回んないと思うので、そこらへん、お互いの役割が見えてきた感じがしますね。
逆に、今このチームすごく良くなって来てるなって感じてるんですけども、チームの外にも目を向けて、ナゴヤ30のメンバーのこのリソースがあったらいいなとか、こういう人を巻き込みたいなとか、そういうのありますか?
リソースの所に「その他」って書いてるんですけど(笑)、僕ら以外のこの30人にいる人のことで、例えば、もっと大きくなっていった段階で、中日新聞さんに記事で取り上げて貰ったり、NHKさんに放送して貰ったり、という希望はあります。
加生)そうですよね。今まで誰も目に触れたことがないことが、社内報の秘めたるポテンシャルだと思うんで、その辺りをね、上手く外部メディアと30人のリソースを使って展開していけると、非常に面白いものになるんじゃないかなと思いました。
例えば、「ウチの社内報どうにかしようよ」みたいな人が現れたとしましょうよ。そうだ、社内報がそもそもある会社の人って、この30人の中でどのくらいいます?(挙手)
(15人ほど手が挙がる)
加生)おおぉ。こんだけいるんですよ、お客さん(笑)。ぜひね、社内報担当の方などを繋いでいただいて、現状ヒアリングさせていただけると、より前進できそうですね。
事業フェーズ
事業スキームの設定に取り組んだ次は、「落書き消しプロジェクト」の事業スキーム図を参考に、プロジェクトを短期・中期・長期それぞれのフェーズに分けて設定していきます。
<落書き消しプロジェクトのフェーズ図>
短期は「お金がかからず、メンバー相互のリソースをシェアすることでできる、最初の小さな一歩」として組み立てていきました。
◉大人の学び場チーム
短期:モヤモヤを言葉に変える、モヤモヤサミットを開催(今年の3月)
中期:モヤモヤ・テーマについて学ぶ・考える、モヤモヤドリンク@焼き鳥屋
長期:モヤモヤの解決に取り組む、モヤモヤBOOKの発行
◉教育チーム
短期:コンテンツを実際に実験・検証 中期:地域へのインパクト・実績づくり
長期:ビジネス化(例:マッチングアプリ・サブスクリプション・マーケティング支援)
◉外堀防災キャンプチーム
短期:清掃フェーズ。美観向上・気づきの促進で、生活環境の改善を目指す。
中期:ピクニックフェーズ。地域資源を発掘・活用しながら防災知識を得る。
長期:キャンプフェーズ。防災体験による発見で、防災意識の向上を目指す。
◉社内報x地域チーム
短期:チーム内の三社の社内報を診断して、それぞれの会社の課題に見合った社内報をつくる。
中期:新しくなった三社の社内報を事例に、ナゴヤ30の参加企業さんの社内報リニューアルを提案。
長期:社内報以外のツールも使って、地域の課題解決や、地域を豊かにすることに取り組む
チェックアウト
濃密だった1日も、あっという間に夕方に。最後に輪になって、ひとりひとりの想いを受け取りあいました。この日の最後の問いは、「9月から始まった “ナゴヤをつなげる30人” を通して起きた、自分自身の最大の変化は?」 シェアされたチェックアウトの一部をご紹介します。
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・答えやゴールを見出してロードマップを引く習慣が普段ありましたが、問いを深掘りする習慣が身についてきました。
・読む本が変わりました。ビジネス本から、問いが生まれるような、答えがない本を読むようになりました。
・ナゴヤ30が、自分にとってモヤモヤを安心して共有できるコミュニティになりました。
・体調が悪くてもナゴヤ30には来たい・行きたい・やりたいと思います。貴重な繋がりです。
・社内の会議でも否定的にならず肯定的に臨めるようになりました。
・結論が定まっていなくても、学生の頃のように純粋に自分の意見を言えるようになりました。
・行政と社会や地域をつなぐ翻訳者に、行政の自分はならなくちゃいけないと思いました。
・自分の中での役所の好感度が上がりました。イメージが変わりました。役所には役所の正義もあって、自分の企業サイドが本当に正しいのかな?と考える癖がついてきました。
・自社製品の魅力を感じました(パン)。パンってすごく身近なものだと分かりました。
・自分がまだ知らないことに、まだまだ出会えることが分かりました。
・熱くなってる自分を感じました。10年・15年若返った感じがしています。
・名古屋に来て2年ですが、東京に出張で行った時に名古屋の話をすることが増えました。名古屋愛が大きくなりました
・名古屋で30年以上暮らして、名古屋のことはわかってるつもりでしたが、名古屋の課題は全然知りませんでした。会社の中でもCSVで何かやっていこうと考えるようになりました。
・去年の4月に名古屋に来て、まだ9ヶ月しか経っていませんが、ナゴヤ30のコミュニティには「よっ!」と会って話せる。自分の仕事以外で増えた名刺が130枚になりました。ナゴヤ30をハブにして、自分のネットワークもより育てていきたいです。
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プロジェクトの具体化を進めたDay4。次に集まるのは、最終報告会の日。
いよいよ、”ナゴヤをつなげる30人” も最終段階へと向かっていきます。
生まれた4つのプロジェクトそれぞれの全貌は、どんなものか?
ナゴヤをつなげる30人によって新たに名古屋に生まれようとしている可能性は、どんなものか?
次回レポートでお伝えします。ご期待ください!