OUR FUTURES

第0回のプレイベントには、近隣都市の大和高田市より新聞部の女子高校生や景観まちづくりプロジェクトの支援をしている大阪工業大学建築学科の学生、行政職員、ボランティア活動をしている市民や主婦など30名近い多様なメンバーが参加。

初めてのフューチャーセッションということもあり、サークルに座った参加者からは最初はなにをするのかという緊張感を漂っていましたが、まずチェックインで「桜井市のお勧めスポット」を話し出すと、それぞれのお気に入りの場所や風景に共感する人が多く、一気に場が暖まっていきました。

プレイベントのゴールイメージは

①桜井駅南口の未来につながるキーワードを共有する

②創造的な対話を通じて「未来に向けての新たな関係性」と「新たなアイデア」を生み出す、というもの。

それぞれのステップを簡単に振り返ります。

１．全員がサークルとなり、チェックイン

    　呼ばれたい名前、今日の期待・桜井のお薦めスポットを発表しました。

　　参加者がそれぞれに自分の好きな場所やことについて想いをもって語りました。

２．ボイス・フロム・ザ・フィールド

次に今回の対象である「桜井駅南口」について　「行きたい・行く「行きたくない・行かな　い」×「楽しい・魅力的」「楽しくない・魅力がない」の４象限で自分の立ち位置を決め数名で対話をしました。圧倒的に多かったのは、「行きたくない・行かない」し「あまり楽しいとは思わない」というポジション。現在の駅前の様子を象徴する場面でした。

さらに、駅前の良いところをピンクの紙に、悪い面をブルーの紙に書き出し、床一面に散らし、それを見て歩くというワーク。ここで様々な本音が露わになりました。

３．アイデアを練る　ストーリーテリング（Storytelling）

では、どんな街なら行ってみたいか、魅力があるか、自分のいった場所やお気に入りの空間について3人人組でストーリーテリングをします。

４．ブレインストーミング（Brainstorming）

その話を元に、何があれば「お気に入りの場所・街・空間」になるかをブレインストー

ミングで出しあいます。

５．ドット投票（Dot Voting）

その中から共感するものに投票し、「桜井南口」にあるとよいものをショッピングしま

した。

６．プロトタイピングする　クイックプロトタイピング（quick prototyping）

それぞれが持ち帰ったキーワードを元に、「2020年の桜井南口はどんな場所？何がある？」をテーマにアイデアだし。

　　最終的に、次の７つのアイデアが出てきました。

・最も優しさあふれる駅前、すべて木でできている／地産地消

・「育・食・福祉」のハーモニー／駅前図書館・高齢者コミュニティ

・誰もがワクワクする駅前／そうめん・温泉・教育・イルミネーション

・ギネス認定の長い足湯／開放感・木・オープンカフェ

・世界遺産の玄関口／ハブ的施設・若者ガイド

・「にぎわい」と「清潔感」ああり「季節の花」がある良い雰囲気

・「日本一子育てしやすい街」／木造保育所・次世代向け仕掛け

■対話の力によって未来の希望が生み出された瞬間

伝統と歴史ある桜井市ですが、寂れ果てた駅前をどうするかは長年の課題でした。様々な問題が積み重なり、セッションのスタート時点ではどうせ話しても変わらないというかすかなあきらめが漂っているようでした。

けれど、対話を重ね、自らが様々なアイデアを出す中で、一歩前に進んでいこうという希望のようなエネルギーが会場全体にあふれ始めました。最後に出されたアイデアでは皆がその実現した姿を思い描きながら元気に発表している姿が印象的でした。

今後継続して参加し、具体的なアクションを創り出したいという人も多く、参加者はみな前向きな気持ちでプレセッションを終えたようでした。