「第一回復興ダイアログ」~企業・行政・NPO・市民で未来を創る対話会~ 参加者募集のお知らせ
Mission
▼参加申込:以下URLよりお申し込みください。
https://goo.gl/iY3i8L
▼申し込み締め切り 8月23日(水)12:00
※原則、個人での参加申込となります。
Fw:東北Weekly「復興ダイアログ~企業・行政・NPO・市民で未来を創る対話会(1)」@復興庁
https://goo.gl/FYqss4
Fw:東北Weekly「復興ダイアログ~企業・行政・NPO・市民で未来を創る対話会(3)」@LODGE(Yahoo!JAPANのコワーキングスペース)
インフォメーション
- 開催日時
-
2017-08-24 (Thu)
14:00 ~ 17:00 - 応募締切日時
- 2017-08-23 (Wed) 12:00
- 会場名
- 復興庁会議室
- 住所
- 東京都千代田区霞が関3−1−1 中央合同庁舎
- > google mapで表示
- 定員
- 30 人
- 参加費
- 無料
- Information note
▼参加申込:以下URLよりお申し込みください。
https://goo.gl/iY3i8L▼申し込み締め切り
8月23日(水)12:00- 主催者
- ▼主催:復興庁▼協力:オフィスBeni、336ネットワーク、(株)Tポイント・ジャパン
Participation
- セクターを超えたソーシャルアクションに関心がある人
- クリエイティブな方法で問題解決に取り組んでいる人
- 企業でCSR・CSR・新事業に取り組まれている人
- 市民協働などに取り組んでいる行政、市民の人
- 社会起業家、NPOなど、問題解決に取り組んでいる人
- 東北から生まれる挑戦や共創に関心のある人
- その他、本イベントのテーマに関心のある人
Description
「第一回復興ダイアログ」~企業・行政・NPO・市民で未来を創る対話会~
◆14:00-14:00 開会挨拶(共創力で進む東北プロジェクト説明)
◆14:10-15:25 インスピレーショントーク
3つの事例から、みなさんで取り組みたい共創アクションに向けたダイアログを行います。◆15:25-16:55 アクションを考えるダイアログ
被災地の共創事例からアクションに向けたダイアログを実施。■セクターを超えた社会課題解決への取り組み
あの東日本大震災から6 年、復旧・復興の活動の中で、セクター(分野や組織、お互いの立場)を超えて共創を行う事例がたくさん生まれました。さらに「ダイアログ(対話)」通じて「テーマ」を見つけ出し、お互いの共創活動につなげていこう、そしてその中で、社会課題の解決に向けたアクションやセクターが連携する仕組みを見つけていこうという取り組みがスタートしています。
「共創力で進む東北プロジェクト」
昨年行われた「東京ダイアログ2016」で、NPO と企業の対話会が実現し、さらにNPOと企業が未来を語り合う場を設けようという声があがり、「復興ダイアログ」の開催が企画されました。今回が「第1回復興ダイアログ」となります。
■8 月24 日、多様な参加者が集まった復興庁会議室
ファシリテーター星野光一さんのガイダンス
「第1回復興ダイアログ」は2017 年8 月24 日14 時より、東京・霞が関の復興庁会議室(東京都千代田区霞が関3-1-1 中央合同庁舎)にて開催されました。NPO 法人や企業、市民など立場の違う方たち約30 名が集まり、会場は熱気と多様性にあふれていました。
まずファシリテーターを務める、NEC ソリューションイノベータ株式会社(事務局) 星野光一さんより本ダイアログの開催の経緯、本日のゴール「参加者で対話を楽しむ・ワクワクする未来イメージを創る・実現の可能性を見つける」が説明されたあと、同社のイノベーション戦略本部長の八尋美徳さんが登壇、「共創力で進む東北プロジェクト」の事業の流れを説明します。
「のんさん」からのビデオメッセージ。
「共創力で進む東北プロジェクト」の応援キャラクター、女優のんさんのビデオメッセージが紹介されます。
「東北地区から共創イベントのテーマを最大10 件募集し、そこから選定された課題をもとに共創イベントを全国10 ヶ所、東北被災三県の他、東京、大阪、熊本などで開催する予定です。そして、共創イベントで生み出された課題解決ソリューションの具体化に対して最大300 万円をサポートします」(八尋さん)
「共創力で進む東北プロジェクト」の事業の流れを説明する八尋さん。
並行して「週次の交流の場(Fw:東北weekly)」が行われ、年間の成果発表イベントを2018 年3月に東京で開催するとのことです。
さらに、八尋さんからは、「共創イベント」の事例が紹介されました。岩手県宮古市の歴史的商家「東屋(あずまや)」をリノベーションし、文化・交流拠点を創出しようという試みと、宮城県気仙沼市での地域資源を活用したシェアリングエコノミーを創造し、若い世代の定住する街作りをめざすという試みが紹介されました。次にインスピレーショントークに移ります。
■インスピレーショントーク(1)「企業×企業×地域」の事例~南三陸「森・海・里・ひと」の良さを伝えたい~
まず、宮城県本吉郡南三陸町の被災地支援活動でつながった企業ネットワークである336ネットワークの三井化学株式会社 八木正さんが登壇しました。「企業×企業×地域」の事例として「企業連携による未来発見アクション Discover the Future 南三陸」について話します。
Discover the Future の活動を話す八木さん
「336 ネットワークとは『南三陸を応援する企業の会』の略称です。震災当初は、各社が南三陸町で支援活動を行っていたのですが、町の状況や課題を共有するために会を発足させ、『南三陸の誇りを明確にし、産業支援および産業創出を検討する』というテーマで活動を続けています」(八木さん)
その会の中で、三井化学、キユーピー、MS&AD インシュアランスグループホールディングス、JIN、NEC ソリューションイノベータという5 社が「Discover the Future 南三陸」を立ち上げました。八木さんは、まず2016 年9 月からの取り組みについての動画を紹介します。
「町のニーズに沿った支援活動を行うためには、まず南三陸町の歴史を知ること、そして現状を知ることが必要だとフィールドワークからスタートしました。1 日目はまず行政(南三陸町役場)、そして上山八幡宮の神主さんからレクチャーを受け、町の歴史、文化そして現状を理解するところからはじめました。2 日目は、林業・漁業チーム、農業・コミュニティチームに分かれ、町の現状を知ることに努めました。3 日目はその2 日間で得たものを話し合いました。そして、南三陸町のニーズを満たしているのか? 町と企業による協業ビジネスの可能性は? 他の336 メンバーや他団体との連携は? 南三陸町以外への応用性は? WOW 感を生み出せそうかなどをポイントにアイデア創出を行いました」(八木さん)
そうして町のめざす「森・海・里・ひと」のキーワードをもとに、“共創のかたち”が見えてきたそうです。
八木さんはこの活動を通してわかったことがあるといいます。
「アイデア、仮説、実行、ビジネス化、資金と調達を行うための共創の場が必要ということです。そこには現地と企業をつなぐ現地在住のキーパーソン(起業家やNPO)が必要です。WHAT の先のWANT を引き出すコミュニケーションの場がいります。また、スタートアップから事業化に向けた支援制度も必要になるでしょう」(八木さん)
「Discover the Future 南三陸」参加者アンケートでは、こうした異業種連携型のフィールドワークについて95%もの参加者が「良い」と回答したそうです。連携することによって他企業とコミュニケーションがとれるという声も多かったとのこと。
「昨年の“Discover the Future”から、今年は “Design the Future ”と名づけまして、最終的には “Create the Future” に結びつけたいです。今は5 社でやっていますけど、もっといろんなメーカーさんに入ってもらえばと願い、発信し続けていきたいです」(八木さん)
■インスピレーショントーク(2)「企業×地域×生活者」の事例~南三陸の牡蠣の商品開発と『Reborn-Art Festival×Tカード』~
続いて、株式会社T ポイント・ジャパン瀧田希さんが登壇します。「企業×地域×生活」の事例として「三陸の牡蠣の商品開発」と「Reborn-Art Festival×Tカード」について話します。
「Tカードの会員が6,000 万人を超えたことを契機に、Tカードのアセットを通じて社会や生活者の皆様に価値還元、貢献するべく、われわれは社会価値創造プロジェクト『T カードみんなのソーシャルプロジェクト』を発足させました。その中で、まずご紹介するのが“三陸の牡蠣の商品開発”です」(瀧田さん)
T ポイントの取り組みを話す瀧田さん
「1 次産業の中でも課題が山積しているといわれる漁業ですが、三陸の漁業関係者とお話しし、震災以降生産量・生産額が減少を続ける三陸の生産者様のためにT カードのビッグデータを役立てられないかと考えました」(瀧田さん)
T カード6,000 万人の会員から「食べるのが大好きで、海産物が大好き」というデータを元に選ばれた会員の協力を得ることができ、そこに商品開発面でYahoo! JAPAN、流通面でTポイント提携先のスーパーマーケットなどもメンバーに加わり、三陸の漁師さんたちとのチームが結成されました。
牡蠣の収穫時期は短く、1 年を通して安定供給できる商品を開発して、安定した収入を生産者さんたちに得てもらうため、フィジビリティスタディを経て、「高級感ある味付き冷凍牡蠣フライ」と「牡蠣の食感とバジルの風味が生きた万能トッピング」が開発されました。
「開発した商品が売れるのはもちろんうれしいのですが、プロジェクトを通じて三陸の魚介類の素晴らしさを社会に伝えたいのです。それをきっかけに多くの人が三陸に足を運ぶ機会を創出したいと願っています」(瀧田さん)
次いで紹介するプロジェクトは「Reborn-Art Festival」という宮城県、石巻市、アーティストの小林武史氏の三者がコラボして行っている、アート・音楽・食の総合芸術祭を、石巻のこどもたちにも参画してもらうプロジェクトの実現だと瀧田さんはいいます。「T カード東北応援プロジェクトとして、『子どもたちの遊び場を作る』というプロジェクトを東北三県で行ってきました。子どもたちの未来につなげるソフト支援」を続けたいと、その後継プロジェクトを発足させたのです。それが、子どもたちが企画し実行する『Reborn-Art Festival×Tカード』です」(瀧田さん)
子どもたちが企画し、つくる作品の制作費用は、「社会貢献型T カード」とT ポイント/Tカードのプラットフォームを活用した「チャリティ企画」から拠出されたそうです。
「『Reborn-Art Festival×Tカード』は6 月に「考えるワークショップ」合宿を行い、“貝殻オブジェのテーブル”“盆踊りで使われるやぐら”の2 つが考え出されました。そして8月に『アート制作ワークショップ』を実施し、牡鹿ビレッジに“貝殻オブジェのテーブル”を設置しました。地元商工会を巻き込み、“やぐら”を使った盆踊りも開催します。音楽は小林武史氏、振り付けはコンドルズという豪華な盆踊りです」(瀧田さん)
瀧田氏は、これらのプロジェクトはすべて進行中で、成果はまだわからないといいます。「しかし、第3、第4 のプロジェクトをやっていきたいので、一緒にやっていきたいと考える企業や団体を募集しています」と結びました。
■インスピレーショントーク(3)「NPO×企業×地域」の事例~NPO と企業がつなげるためには「場」が必要~
続いて、オフィスBeni 代表紅邑(べにむら)晶子さんが登壇します。紅邑さんは、みやぎ復興支援センターで活動され、昨年の「東京ダイアログ2016」の“場作り”を行われました。
「震災前は企業と NPO というのはなかなかつながらなかったんですね。私は NPO 側の人間ですので、東京ダイアログで“企業と NPO の対話の場を作りたい”ということを提起しました。企業同士でもそういった情報交換する場がないんだと。企業と NPO がどのようにコラボレーションしていくのか、いくつか情報を提供したいと思います」(紅邑さん)
紅邑さん、NPO と企業がうまくコラボレーションした事例を紹介します。
NPO と企業のコラボレーション事例を紹介する紅邑さん
「1 つ目の事例は石巻復興支援ネットワーク(通称“やっぺす石巻”)と積水ハウスさんとのコラボレーションです。“やっぺす石巻”は仮設住宅の生活支援を行っていたのですが、仮設住宅というのは特殊な形状で不具合も多い。そこに積水ハウスさんというプロのハウスメーカーが清掃ボランティアという形で、協力してくださることになり、ずいぶん助かりました」(紅邑さん)
「2つ目は“やっぺす石巻”とナカジマコーポレーションさんとのコラボレーションで開発したコラボ防災リュック「無事かえるリュック」。お母さんたちの知恵と、企業さんのリソースが合体した事例です。たとえば、必要なものを各家庭で考えて追加できるよう、きっちり詰め込まないで少しゆとりを持たせているところが特徴です」(紅邑さん)
さらに、被災してパートタイムの仕事を失ったお子さんたちが、子どもたちの面倒をみながら家で仕事ができるよう、アクセサリーの製作の仕事をアマネセールさんと開発した事例、”気仙沼ボランティアステーション in 気仙沼”でYKK AP さんと一緒になって結露の勉強会をした事例、気仙沼観光コンベンション協会とがリクルートの“じゃらん”(旅行情報誌・サイト)とうまくつながり、“ちょいのぞき気仙沼”という企画ができたという事例が紹介されました。
「『これをやりたいんだけどリソースが足りない』ということがNPO にはよくあります。一方で提供できるリソースを持った企業がいるけれどどうやってつながればいいかわからない、ということもよく聞きます。そこの間をちょっとほぐしてあげると、うまくいくんじゃないか。効果的な取り組みが生まれるんじゃないかなと思います」(紅邑さん)
■インスピレーショントーク(4)「NPO×企業×地域」の事例~多様な関わり方が可能な例~
紅邑さんに促されて、NPO 法人アスヘノキボウ中村志郎さんが登壇します。アスヘノキボウはリクルート出身の小松洋介代表が東日本大震災のあと故郷に戻り、2013 年宮城県女川町に設立したNPO 法人です。
「地元にいて感じることは、お金の支援ももちろん大事です。でもやっぱり一番は『人』かなと感じます。その『人』というのも、頭から知恵を絞り出すのではなくて、一緒になって汗をかいてくれる仲間が必要です」(中村さん)
中村さんは、ロート製薬の阿部真さんのお話をはじめます。阿部さんはアスヘノキボウが立ち上げたコワーキングスペースに立ち寄ってくれるうちに女川町の復興支援援に深く関わるようになってくれ、現在もロート製薬株式会社が女川町とアスヘノキボウと共に取り組んでいる「健康な町、女川」を実現するための健康プロジェクトを運営されているそうです。
「阿部さんはロート製薬に在籍していて仙台支社にいます。週3 日ほどこっちに来て一緒にやってくれているのですけど、一方で復興祭の実行委員をやってまして、町の人からはもうロート製薬の阿部さんではなく、“阿部さん”なんですね。会社にいながら、こういう関わり方もできるんだと彼を見ていてそう思いました」(中村さん)
「女川町って実は全国でも有名な生活習慣病の発症地だったんです。町として痛いのは医療費の増大だったわけです。働き盛りの人が早期に亡くなられると人口が少なくなってしまうのも痛い。2013 年に私が来たときから保健師の方からそういった話をよく聞きました」(中村さん)
そこで、経営理念が合致していたロート製薬の協力を得て、町も含めた三者協定を結び、女川町の課題解決に向けての活動が続けられているということです。
「まずは健康に気を配る環境意識を作ろうということで動いています。ここで気を配っているのは、この事業の主体者は保健師さんだろうと。ですので、われわれがやればできること、たとえばパソコンでの作業などもあえてやらず、主体者にできるだけマスターしてもらうこと。『(スキルを)残す』ということが大切だと感じています」(中村さん)
「『課題があったら教えてください。課題に対してお手伝いします』というある経営者の言葉がありました。それはそれでありがたいんですけれど、課題が複雑化していてどこから手をつけて良いかわからない状態なのです。それを一緒に考えてくれる方を一番必要としています」(中村さん)
被災地の現状と課題を深く知る中村さんの言葉にに、会場は静まり、そして大きな拍手が送られました。
NPO アスヘノキボウの取り組みを話す中村さん
■ダイアログの前に、ペア対話によるウォーミングアップ
ここから、いよいよ参加者全員のダイアログに移ります。ファシリテーターの星野さんからガイダンスが入ります。
1. 対話をしよう(お互いの意識の違いを理解しよう)
2.主語は自分(私はどう思う?どうしたい?)
3.協働・共創(参加者全員で創りだす)
4.守秘義務(秘密リクエストは伝える、守る)
5.楽しむ(つながりや新しい価値は楽しい場から生まれる)
対話のルールが説明され、隣の人とのウォーミングアップのトークがはじまります。やがてウォーミングアップは完了し、会場参加者は5 つのチームに分かれてワークに入ります。
参加者同士でトーク・手を挙げてトーク終了
■東北復興に向けて共創で実現できるアイデアを描こう
参加者が5 チームに分かれました。星野さんより、これから行われるワークの内容が説明され、時間が来たら各チームで作った「未来新聞」を発表していただくと告げられます。
はじめて会った人同士も含めて、なごやかにワークがはじまりました。
①テーマ(今のチームでやりたいこと。たとえば「防災」「子ども支援」「新規事業」など)を決める
②テーマについてアイデアを出す(10 個目標)
③「未来新聞作り」~アイデアをまとめて13 年後をイメージした新聞をつくる~
④各チームごとに発表
・決めたテーマの説明
・未来新聞の説明
・未来新聞を実現するためのはじめのアクション
・一緒に活動したい企業・NPO・人がいれば伝える
チームごとに熱のこもったアイデア出し
■未来新聞の発表
時間となり、各チームが順に登壇して自分たちの「未来新聞」の発表を行います。
(1)「みんなの村 旋風巻き起こる!!」
「2030 年8 月24 日“みんなの村旋風巻き起こる”。多種多様なステークホルダーがいて、その核には“みんなの食堂”があり、そこでみんなが自然にいろんな話をします。なかなか出会うことのない人たちがコラボレーションする機会が生まれます。“みんなの村”は全国展開して、“みんなの村”同士のつながりもでき、日本全国に“みんなの村”旋風が起きるというイメージです」
(2)「NPO に1000 億投資!」
「NPO 法が施行されてから20 年以上経つのに、あまり投資とか融資の考え方がありません。セクターを超えた人材交流が当たり前になっている社会。公務員だけどベンチャーキャピタルだとか、NPO に1000 億円投資するなどがあってもいいのでは? “お金の流れ改革”みたいな。NPO にビジネス感覚を持った人がたくさん入ってくる。働き方改革といわれている中、副業というより“兼業”。企業とNPO に属していて、その兼業人口が300万人になっていればいいなと思います」
(3)「浪江町にインキュベーション王国を設立」
「人から出てくるアイデアを組み合わせ、地域の住民とか地域外の人に向けた事業がドンドン生まれるような地域にしたいと考えます。小さな頃からそういうものに触れられる教育が行われる“起業したい町”です。アイデアでオークションをしたり、投資家でなくても個人がそれに参加できるようにするとか、企業の税制を有利にすることも考えます。何よりインクルーシブ(あらゆる人が排除されない)な社会をつくりたいのです。それには『稼ぎ頭』が必要でしょう。もうかったお金を行政が社会弱者に再配分できるようにしたいです」
(4)「もうかる地域活性化」
「子どもたちが大人と未来の仕事をつくるようなイメージ。まず、それぞれの地域にいる人の知恵や技のデータベースをつくります。次の段階で、自発的な『場』をつくります。公民館でも誰かのパブリックラボラトリーでもいいし、大事なのは『共創できる環境づくり』。その結果『自発的に生まれた仕事』を整理してビジネスモデルにしていきます。2030 年に、それを海外に展開してフィードバックをもらう。教育とか実践という言葉を跳び越えて、こどもと大人が未来の仕事をつくる町です」
(5)「ワクワク!東北!ヒトヒト!いっぱい」
「アニメ、美味しいもの、匠の技を経験できるなど、“ワクワクのもと”をちゃんと見せていけるかどうかということだと考えます。東北らしさを見せること。“ワクワクのもと”を作ったことにより、人が集まり、移住者が増え、仕事場が生まれていくというスパイラルが必要でしょう。こういった仕組みができれば他の地方でも生かしていけるのではないでしょうか。われわれが呼びたい、仲間にしたいのはまず“大型のテーマパーク”。そして外国人、内閣府、そして休眠預金です。仲間というより、お金が入るような仕組み、たとえば株主優待券をこういう取り組みに使えるような仕組みを作りたいと思います」
さまざまな「未来新聞」が披露され、今回は終了。星野さんから本日のゴール「参加者で対話を楽しむ・ワクワクする未来イメージを創る・実現の可能性を見つける」の確認がされました。
「本日はありがとうございました。今回のイメージをさらに2回目に深めていきたいと思います」(星野さん)
最後に、復興庁 総合政策班 参事官 久保田誉さんより主催者としてのご挨拶がありました。
復興庁 総合政策班 参事官 久保田誉さんよりのご挨拶
「プレゼンを聞かせていただいて、オープンコミュニティ、セクターを超えた、企業とNPO の兼業など、たくさんおもしろいキーワードがありました。いろんな柔軟な関わり方があるように感じました。アイデアオークションなんて興味深い。子どもたちに着目しているというのは大事な視点だと思います。また『場作り』、場が大事なんだということ。こういうものにワクワクがないと続かないんだろうな、爆発しないんだろうな、などと感じました」(久保田さん)
「もちろん復興庁は被災地の復興が第1 の目的ですけど、それにとどまらない地域の課題解決を大切にしたいと思います。それに向けて、今までにないチャレンジングな取り組みを支援していきたいというのがわれわれのコンセプトです。われわれ行政だけではできません。企業、NPO、地域の方チームとなって取り組んでいくということをやっていきたい。とくに『共創力で進む東北プロジェクト』はオープンイノベーションでやっていきたい。アイデアソン、ハッカソンという仕組みを全国10 ヶ所でやっていこうと思います。
また、毎週こういったことをやるのは無茶かと思ったのですが、こういう小さな中でやっていくことは、効果があるんじゃないかと実感しつつあります。その中で爆発的なイノベーションが起きたらいいなと思っています、可能であれば、アイデアソン、ハッカソンにはぜひお近くの方も誘っていただき、広く参加してもらいたいですね。そして交流の輪を広げたいと願っています」(久保田さん)
予定されていたメニューは全て終わり、交流タイムとなりました。会場では、あちこちで名刺交換やダイアログの続きが行われているようです。
次回、第2 回の復興ダイアログは9 月21 日に行われる予定です。
(取材:藤木俊明)