身近なストリートで、働いたり生み出したりしてみたい職業は?
MITメディアラボが発表した論文によると、都市の規模が小さければ小さいほど(とくに人口が10万人を下回る都市)、AIやロボットといったテクノロジーの普及による自動化の影響は大きいと指摘しています。大都市には自動化の影響を受けにくいソフトウエア開発者や金融アナリストといった判断や解析を伴う仕事が過度に集中し、小都市にはレジ係や飲食店の給仕といった単調で事務的な仕事(ルーティン・ワーク)に偏るため、自動化の影響を受けやすいと述べられています。そのため、より小さな都市で働く人に特に注意を払い、失業支援サービスなどの政策を検討すべきだと提案しています。
一方、路上で暮らすことを余儀なくされた人々が、友好的な会話を通して社会へ対等な立場で再接続する最初のステップとなることを目指し、路上で問題提起をし、市民の対話・議論を促し、世論を硬貨で可視化する「ストリート・ディベート」という職業を提案する人も出てきています。
世界中で幸せや豊さの意味が問い直され、人々のローカルへの関心やシェア経済への関心も高まっている中、小都市や地域に持続可能なビジネスをつくることを目的にしたサービスやメディアも立ち上がってきています。未来の小都市では、自動化されず尊厳も損なわずにお金を稼ぐことができる、新たな職業(ストリート・ジョブ)が続々と誕生しているかもしれません。
発想元:
- MIT Tech Review「AIやロボットが『仕事を奪う』のは小都市から、MITメディアラボ」2017年10月26日
https://www.technologyreview.jp/s/59851/in-these-small-cities-ai-advances-could-be-costly/ - Tomo Kihara – Medium「『物乞い』の行為をデザインする」2017年11月3日
https://medium.com/@kihapper/%E6%AC%A7%E5%B7%9E%E3%81%AE%E9%83%BD%E5%B8%82%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B-%E3%82%82%E3%81%AE%E3%81%94%E3%81%84-%E3%82%92%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%81%99%E3%82%8B-557581521f3b - 博報堂 HAKUHODO Inc.「博報堂・地域9拠点・全社地域創生プロジェクト、 日本の豊かな未来のヒントが集結するローカルビジネス創出プラットフォーム 『Local.Biz』サイトを開設。」2017年11月15日
http://www.hakuhodo.co.jp/archives/announcement/42651
■未来の兆しにご興味のある方は
https://goo.gl/OMyJiw
文/筧 大日朗(OUR FUTURESディレクター)
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