人工知能が創造性を獲得したときに、あなたは何を創造している?
人工知能によって作曲されたバッハ風の音楽が、プロの音楽家もバッハ作曲と勘違いしてしまう精度になってきているようです。今後は音楽だけでなく、小説や映画などを作成する人工知能の能力も飛躍的に向上していきそうです。一方、新しいアイデアを生み出す創造性を企業が過度に強調する近年の風潮を懸念し、多くの企業に求められるのは既存アイデアを改善する知性や判断力、これらのアイデアを試行錯誤しながら売上に変える決意を持った人材だという意見もあります。
そもそも私たち人間に求められる創造性とは何かといった対話も多くなされ、人工知能と人間の役割分担もより細かくなっていき、企業等での働き方も大きく変わっていきそうです。人工知能と人間が生み出す創造物との区別がますますつかなくなりそうだからこそ、「人間によって作られたもの」の価値が上がったり、多くの人のニーズを満たす商品アイデアは人工知能が生み出すようになるからこそ、純粋な個人的欲求や経験・学びを伝えるような、特定の人に向けて何かを創造するというのは一種の趣味のような活動として見なされるようになったりしているかもしれません。
発想元:
- MITテクノロジーレビュー「ソニーCSL、深層学習でバッハを発明」2016年12月15日
https://www.technologyreview.jp/s/18392/deep-learning-machine-listens-to-bach-then-writes-its-own-music-in-the-same-style/ - The Financial Times「The plague of compulsory creativity may be dying out」2016年9月11日
https://www.ft.com/content/5fd3a6a0-75eb-11e6-b60a-de4532d5ea35 - WIRED.jp「『癌』という名のドラゴン──父はゲームをつくった。死にゆく息子のために」2016年4月9日
http://wired.jp/special/2016/that-dragon-cancer/
■未来の兆しにご興味のある方は
https://goo.gl/OMyJiw
文/筧 大日朗(OUR FUTURESディレクター)
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