未来シナリオ・フューチャーセッション:「暮らし方の未来 - 自分らしい時間の過ごし方を考えよう -」
Mission
みなさんは普段、どのような一日を過ごしていますか?
昨日と同じ今日、先週と同じ今週を過ごしていると、あっという間に1年は過ぎ去ってしまうと感じることはないですか?
ライフスタイルが多様化したと言われる現代ですが、毎日の仕事や生活を忙しく送っているのも私たち現代人の特徴だと思います。その中で、自分らしい一日を営むこととか、ていねいに時間を過ごすこととか、自分のための時間のあり方や質を考えることを忘れていたりしませんか。
本セッションでは、今回は「暮らし」という言葉を通して、自分にとっての暮らしとは何だろう、自分らしい暮らしとは何だろうということについて、みんなで集まって、創造的な対話をする場を企画しました。職場や家庭ではなかなか考えないこと、でもひとりで考えるには大きすぎること。それを集まった人たちで考え、明日の自分につながるヒント、あなたの素敵な暮らし方を探してみませんか。
ーさあ、あなたの素敵な暮らし方を見つけましょう!
テーマに興味をお持ちの方でしたらどなたでも参加可能です。「フューチャーセッションって何?」という方も、お気軽にお申込みください。
インフォメーション
- 開催日時
-
2016-10-14 (Fri)
19:00 ~ 21:10 - 応募締切日時
- 2016-10-12 (Wed) 23:00
- 会場名
- K.I.T.虎ノ門大学院
- 住所
- 東京都港区愛宕1-3-4 愛宕東洋ビル11階
- > google mapで表示
- 定員
- 30 人
- 参加費
- 無料
- Information note
20時を過ぎますと、会場の愛宕東洋ビルのエントランスからのご入場いただけなくなります。20時以降のご入場をご希望の方は、K.I.T.虎ノ門大学院事務室(03-5777-2227)までお手数ですが、ご連絡ください。
- 主催者
K.I.T.虎ノ門大学院「イノベーション・ファシリテーション特論Ⅱ」受講者
メンバー
企画メンバー 3
Participation
・ 自分の新たな未来を見つけたい方
・キャリアアップやキャリアチェンジを考えている方
・新たな暮らし方を検討している方
他 「フューチャーセッション」にご興味がある方など、ご参加お待ちしております!
Description
今フューチャーセッションは、K.I.T.虎ノ門大学院の講義「イノベーション・ファシリテーション特論Ⅱ」(担当:野村恭彦教授)の受講生が企画・ファシリテーションを行います。
ご参加はテーマに興味をお持ちの方でしたら、どなたでも参加可能です。「フューチャーセッションって何?」という方も、お気軽にご参加ください。
※フューチャーセッションは19:00-21:10で開催され、一度そこでセッションは終了します。そのあと、21:10-22:10の1時間、野村恭彦教授から、セッションを振り返り、よりよいイノベーションファシリテーターとして活動するための講義があります。こちらも、もしご関心ありましたら、ご参加いただけます。
このフューチャーセッションは、K.I.T.虎ノ門大学院の講義「イノベーション・ファシリテーション特論Ⅱ」(担当:野村恭彦教授)の 受講生9名が企画し、受講生がそれぞれのパートに分かれてファシリテーションを行いました。
当日は「DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー」の取材があり、ダイヤモンド社の記者の方にもセッションに参加していただきました。
セッション冒頭、野村教授からフューチャーセッションについての説明がありました。オープニングでは、テーマ「自分にとっての暮らしとは?自分らしい暮らしとは?」について理解を深め、「暮らし方の未来」を大きく変える分岐点(変化の兆し)について、参加者が4つのチームに 分かれてアイデアを出し、2つの分岐点(変化の兆し)を選びました。
4つのチームから出た合計8つの分岐点の中から、全員の投票で選ばれた「暮らし方の未来」に大きなインパクトと不確実性の高い2つの 変化の兆しを2軸のマトリックスにして4つの世界観を作りました。
その後、4つの世界観の中から、参加者が希望する世界観を1つ選び、4つのチームをつくって、世界観のタイトルとシナリオを描きまして、プレゼンテーションを行いました。最後にセッションを振り返ってテーマの問いについての気づきと、アクション宣言でチェックアウト。
セッション終了後、受講生と参加者の方で、振り返りを行いました。
■□■フューチャーセッションの詳細■□■
1:イントロダクション
冒頭、野村恭彦教授から「未来シナリオとは何か?」「未来シナリオを作ることの意味は、使い方は、効果は?」「今日の未来シナリオ・ファシリテーション4つのチェックポイント」などについて話がありました。
2:オープニング
・本日のテーマ(問い)「自分にとっての暮らしとは? 自分らしい暮らしとは?」
全員が円になって座り、フューチャーセッションのテーマ(問い)についてファシリテーターから背景や設定した思いなどの説明がありました。
その後、チェックイン:ペアで自己紹介と「暮らしって何だろう?」ついて対話をしました。
3:シグナル・ストーミング:多様な情報を集める(変化の兆し)
4つのテーブルに分かれて、4つのチームごとに「暮らし方の未来」を大きく変える分岐点(変化の兆し)のアイデアを出しました。その際、 ファシリテーターから以下の点について説明がありました。
・不確実性(確実に起こるかが不明)が高く、インパクトが大きい変化を選ぶ。
・変化の兆しの対立軸の方向性をシンプルに描く
・PEST(Politics:政治・規制・政策 Economy:経済・税制 Society:社会・価値観・文化 Technology:科学・技術)の分類や、誰にとっての変化かといった分類で変化の兆しを考える など
4:マトリックス・マッピング(2軸による4つの世界観の設定)
チームごとに出てきた「暮らしの方の未来」を大きく変える分岐点の中から、2つの分岐点を選びました。時間も短かったこともあり、各チームごとにかなり苦戦している様子でしたが、合計8つの軸が選ばれて、ポストイットに貼り付けて全員で共有しました。
5:ドット投票
選ばれた8つの軸の中から、1人2票ずつ投票し、結果「所有が」「格差拡大する↔︎シェアが進む」と「働き方が」「働かなくても生きていける↔︎今より働かなければいけない」2つの軸が選ばれました。
6:プロトタイピング(4つの世界観のシナリオとタイトル作り)
選ばれた2つの軸から設定された4つの世界観ができました。
・世界観1(所有が格差拡大し、働かなくても生きていける)
・世界観2(所有が格差拡大し、今より働かなければいけない)
・世界観3(所有のシェアが進み、働かなくても生きていける)
・世界観4(所有のシェアが進み、今より働かなければいけない)
この中から、参加者が1つだけ世界観を選び、4つのチームを作り、それぞれの世界の特徴とその世界を簡潔に表すタイトルを考えました。 短いワーク時間でしたが、各チームとも活発にアイデアが出て、時には笑いが溢れていました。
7:プレゼンテーション
4つのチームが、それぞれ4つの世界観について、それぞれの世界観のシナリオとタイトルを紙に描いてプレゼンテーションを実施しました。
4つの世界観のタイトルと主なシナリオは以下の通りです。
世界観1「自遊自閑社会」
•オートメーション化が進み、自由時間が増える
•すごく働く人と、趣味で生きる人が両極端で増える
•経営者は超金持ちに、被雇用者の労働時間は減少する
世界観2「グローバルドリーム型社会」
•仕事の仕方が変わる
•能力があれば、世界中に夢を実現できる場所が次々生まれる
•普通の会社のような働き方は減り、プロジェクト型で働きたい人がどんどん集まる
世界観3「ハピネス循環型社会」
•小さい顔の見えるオープンなコミュニティ
•お金のために働くのではなくモノを生み出しシェアする社会
•所有ではなく空き家でみんなでシェアして暮らす
•自分たちで生きるために時間を使う
世界観4「自由自己責任社会」
•楽しく働くことが前提
•高齢者や子どもも広い意味で「はたらく」
•自主的な助け合いが広がっている
•学ばないで働く、また学び直すことも増える
•所有者はいるが流動的に活用
•仕事もシェア
7:チェックアウト(アクション宣言)
最後に、全員で一つの円になり、隣の方とペアになってセッションを通じての振り返りの対話をしました。その後、テーマ(問い)「自分にとっての暮らしとは?自分らしい暮らしとは?」についての気づきと明日から取り組みたいことを1人づつ発表しました。
4つの世界観に対する感想や、それら暮らし方の未来に対して自分がどのような一歩を踏み出すのかなど様々なアクション宣言が発表されました。
■□■フューチャーセッション終了後の振り返り■□■
野村恭彦教授のファシリテーションで、受講生や参加者のみなさんで、セッションの振り返りを行いました。野村教授からセッションの冒頭に説明のあった「未来シナリオ・ファシリテーション4つのチェックポイント」(以下)について全員で振り返りを行いました。
1「問い」(課題のリフレーミング)は明確で、期待感を持って取り組めたか?
→最初は「暮らし方」の問いを伝えていたが、途中で抜けてしまった。
2「ドライビングフォース(原動力)」や「分岐点」は、納得感のあるフレッシュな視点を得られたか?
→軸の意味が曖昧で人によって解釈が広くなりすぎてしまった。
→軸の設定に関する説明が、ワーク途中で介入ではなく、最初に手法を明確にした方がよかった。
3 描いた「未来シナリオ(世界観)は、想像力をかきたてるものだったか?
→「暮らし方」と言う抽象度の高いテーマ(問い)を、例えば「働かなくていい社会での暮らし方の未来」など具体的にすることで、さらに面白い未来を描けたのでは。
4 未来シナリオから「バックキャスティング(未来の仮説から振り返って予測)することで、新たなアイデアやマインドセットは生まれそうか?
最後に、野村教授からのフィードバックをいただきました。
・分岐点(変化の兆し)の2軸の設定が面白かった。
・短い時間で4つの世界観がアウトプットされていた。
・セッションの最終型の具体的なイメージがもっと共有化されていれば、さらに問いが明確になっていたのでは。
短い時間の中で、不慣れなファシリテーションにも関わらず、皆さんありがとうございました。
今回のセッションを通じて、参加者のみなさんが、それぞれの暮らし方について考える機会となり、新たなアクションや問いにつながれば嬉しいです。
■□■ファシリテーター■□■
金沢工業大学K.I.T.虎ノ門大学院の講義「イノベーション・ファシリテーション特論2」(担当:野村恭彦教授)の受講生9名
(松山、北川、樗澤、加賀谷、政谷、辻川、宮武、梁瀬、西井)
以上
添付ファイル
実施レポート.pptx
(2016/10/23 21:52:15にアップロードされました)
このセッションのタグに関連するストーリー
- ストリート・ジョブ #048
- 身近なストリートで、働いたり生み出したりしてみたい職業は?MITメディアラボが発表した論文によると、都市の規模が小さければ小さいほど(とくに人口が10万人を下回る都市)、AIやロボットといったテ...
- シン・オフィス #046
- あなたはが働きたいオフィスはどちらの世界に存在する?8年がかりで建設され、50億ドルの費用がかかっているといわれる米アップル(社員約12,000人)の新本社「アップル・パーク」が、今年(2017...
- データドリブン個性 #044
- 自律的・他律的・偶発的、あなたらしい行動のバランスは? スポーツ選手の生体データを取得して、選手の体調管理やけが予防、パフォーマンスの改善につなげる「スポーツセンシング」デバイスの活用が広がり...
- 親子リトリート #042
- 疲労をためない生活は、どんな行動変化をもたらす? 疲労に対する科学的調査が進み、大半の疲労は筋肉などの肉体的エネルギーの枯渇ではなく、「脳の中にある自律神経の中枢」である視床下部や前帯状回と呼...