第2回「私たちの未来、大槌の未来」フューチャーセッション
セッションの目的
第1回フューチャーセッションで生まれた「ギャップを解決するための9つのプロジェクト候補」
プロジェクト1:住民の対話の場をつくる
プロジェクト2:住民の意識を変える機会をつくる
プロジェクト3:人口流出を食い止めたい
プロジェクト4:交通の便を良くしたい
プロジェクト5:大槌の人のネットワークを作りたい
プロジェクト6:情報を内外に向けて発信したい
プロジェクト7:遊び場を増やしたい
プロジェクト8:ボランティアと継続的に関わりたい
プロジェクト9:仕事の場を作りたい
これらのプロジェクトを発展させると同時に、新プロジェクトも募集していきます。
開催終了
インフォメーション
- 開催日時
-
2013/01/07 (月)
17:30 ~ 21:30 - 応募締切日時
- 2013/01/07 (月) 21:30
- 会場名
- 復興食堂
- 住所
- 岩手県上閉伊郡大槌町上町6-3
- > google mapで表示
- 定員
- 30 人
- 参加費
- 無料
- 主催者
一般社団法人 おらが大槌夢広場
対象者
大槌町住民とそのサポーター
詳細説明
「私たちの未来、大槌の未来」フューチャーセッションは、町民が主体となって、行政、NPO、他地域サポーターとともに、大槌の未来を創るためのプロセスを提供します。全4回のセッションを通して、みんなで夢を共有し、テーマを出すところから始め、数多くのアイデアを試作し、仕組み化するところまでを目標に進めて行きます。
今回の「夢会議(フューチャーセッション)」には、大槌の地元の行政、団体、NPOからの参加者も含め、30人余りが参加しました。お互いを尊重し合うあたたかい雰囲気で、傾聴し合う対話が町民を中心に行なわれ、4時間という時間があっという間に過ぎました。最後には、熱い想いを持った町民がリーダーとなり、自分ごとの未来プロジェクトの魅力を発表し、5つの素晴らしいプロジェクトがスタートすることとなりました。
未来に向けた対話は、次の8つのステップで進みました。簡単に振り返ってみましょう。
- 第1回夢会議で生まれた大切な問いについて参加者と共有しました。
- ペアでの相互インタビュー(問いについてどう感じたか?自分が取り組むとしたらどんなテーマか?)をし、自分ごとの未来について語りました。
- 本当に自分が関わりたいと思う“自分ごとの未来”プロジェクトのテーマを募集し、5人の町民(テーマ提起者)が立ち上がりました。
- テーマ提起者が5つのテーブルに分かれ、参加者全員が希望のテーマに分かれてチームをつくりました。
- テーブルの参加者が入れ替わりながら対話していくことで、各テーマの「本当に成し遂げたい大切なこと」、「それを成し遂げる上で不足しているもの」「どう乗り越えていくかのアイデア」を深めていきました。
- テーマ提起者とチームメンバーで、プロジェクトテーマの魅力を伝える1分間コマーシャルを作成しました。
- テーマ提起者が作成したコマーシャルを発表しました。
- 参加者がお互いにエールを送りあい、対話の場を終えました。
■“自分ごとの未来”プロジェクト
本当に自分が関わりたいと思う“自分ごとの未来”プロジェクトのテーマを募集し、次の5つのプロジェクトが立ち上がりました。下記は、各テーマ提起者とチームメンバーが検討したプロジェクトの概要となります。
プロジェクト1:理想の公園(子どもたちの遊ぶ場所)
テーマ提起者:松田 直子さん
今大槌には集まれる場所がありません。コミュニケーションをとれる場所もありません。子どもたちの外で遊ぶ姿が見られなくなったのが寂しい。
子ども以外でも散歩したり、自分の時間が必要なときに行ける場所。おじいちゃんもおばあちゃんも、お母さんもお父さんもお兄ちゃんも、お姉ちゃんもみんなが集まれる。
話したり、遊んだり、仲良くなれる、そんな公園。
公園の遊具やベンチは自分たちで作って、公園はみんなのものでみんなが綺麗にしている。
公園の完成図をつくるために、小学生たちに理想の公園を絵で描いてもらいます。お母さんが安心して通わせることのできる公園をつくるためにお母さんたちにも意見をもらいます。
大槌のみんなが家族のように、一つになれる公園を町のみんなと作りたいと思っています。
ご協力よろしくお願いします。
プロジェクト2:花を活用したコミュニケーション
テーマ提起者:阿部 敬一さん
私は大槌町を花で一杯の町にしたい。花は自然と対話の場をつくってくれる。花を育てることは、植物を育てるだけでなく、人の心、人間を育てることにつながる。花で町をあげて皆を歓迎する。道路から町中が花で埋め尽くされた町は、きっとたくさんの人が集まる場になる。
トンネル抜けた瞬間に、花で一杯の道路と町がたくさんの皆さんをお出迎えする。そういう町をつくります。思わず散歩したくなる町にします。
プロジェクト3:大槌地域別テーマパークづくり(住民の対話の場をつくる)
テーマ提起者:小向 幹夫さん
住民の対話の場をつくりたいが、課題はいくつかある。その解決として、仲間を一人ずつ増やしたり、大女子会(しゃべりまくる会)を作ろうという話も出た。
町民が参画できる話題を提供し、出されたアイデアをコンサルタントに形にしてもらう。ディズニーランドのようなまちをつくり、誇りを持って暮らせるようにしたい。
大槌にもディズニーランドを作ろうということで、例えば金沢はゴールドファーム。町方はシンデレラ城。沢山はフラワーランド。安渡はディズニーSea。赤浜はひょっこりひょうたん島ランド。吉里吉里はウエスタンランド。浪板はアドベンチャービーチ。小槌は神ノ里。
誇りを持って楽しい「まちづくり」を実現したい。
来る人も住む人も楽しい、「IターンUターンHappyターンタウン」へ!
プロジェクト4:浜菊プリザーブドフラワー(仕事の場を作りたい)
テーマ提起者:菅谷 あやさん
私は、中高年女性が元気になれる仕事はないかなと考えました。楽しく、わくわくしながら、それでいてちょっと稼げる仕事。大槌の私のようなおばちゃんのパワーを引き出せる仕事は何かなと考えたとき、トンネル抜けて大槌に来たら花一杯の町だったら良いなと思いました。そこで、花を活かしてプリザーブドフラワー(※)の加工と生産をしていこう、ということを考えました。
大槌らしさをプラスして商品にしていくためには、大槌の浜菊のプリザーブドフラワーをつくって売り出していったらどうでしょうか。これは金沢農園さんや、阿部さんのプロジェクトや、小向さんのプロジェクトの沢山フラワーランドと連携し、ブランドをつくって進めていきたいです。
※美しい姿で長時間保存することが出来るように専用の溶液を用いて加工された花のこと
プロジェクト5:住民同士の相互支援の仕組みづくり(住民によるボランティア)
テーマ提起者:釜石 望鈴さん
昔の大槌では困ったとき、住民同士の助け合いがありました。しかし震災後、住民が困ったとき、「何でもやりますから!」、「私が何とかしますから任せてください!」と、外部の人間からたくさんの支援をいただきました。ただ、外部の支援があるために、「ま、いっか」と住民は思うようになってしまい、住民同士の助け合いがなくなってきてしまったのが現状ではないでしょうか。
これではいけないと思いました。
スクラムを組みながら、外も中もコミュニケーションをとれるような仕組みをつくっていきたい。
これからもよろしくお願いいたします。
■「大切な問い」と“自分ごとの未来”プロジェクトはつながっている
今回は、第1回夢会議で出された大切な問いを共有しつつも、改めて、参加者自身が本当に取り組みたいと思うことを内省してもらい、テーマを提起してもらいました。結果として5つのプロジェクトが生まれてきましたが、これらは第1回の大切な問いとつながっていました。参加者が異なっていても、大槌の未来のありたい姿を考える皆さんの想いはつながっていると言えます。次回以降のセッションでは、これらのプロジェクトをより具体的な目に見える形にしていきます。同時に、夢が実現する場として、新プロジェクトも募集していきます。プロジェクトに興味ある方だけでなく、新たにテーマを提起したい方もぜひお越しください。お待ちしています。
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